ナチュラルトレーニーの皆様こんにちは。
MDCバーベルクラブの代表を務めております、リル大胸筋ことナチュラルチェストモンスターけんた店長です。
今回は私が経験した【朝起きたら急に片目が見えなくなっていた体験】についての記事part.2になっております。
なんとですね…、眼科が有名な総合病院まで見えなくなった右目の検査に行ってみたら、衝撃の病名が判明しちゃいました…。
その名は、急性帯状潜在性網膜外層症(AZOOR)
ちょっと日本語名は長くてわけわかりませんが、英語名だとAZOORと表記され、読み方はアズールだそうです…。
やだ…名前はなんだかお洒落だわ…。
なんとこの病気、誰にでも急に発症する恐れがあるのに、ハッキリとした原因もわかっていないし、治療法も現段階ではないんだそうです…。
前回の記事では右目が見えなくなった経緯を解説しましたが、今回の記事ではその恐ろしすぎる病名と症状について詳しく解説していきたいと思います。
急性帯状潜在性網膜外層症/AZOOR(アズール)
急性帯状潜在性網膜外層症(acute zonal occult outer retinopathy:AZOOR)は、1990年代にGassが提唱した疾患概念1)である。主に若年女性に、光視症を伴った急激な視力低下や視野欠損で発症し、網膜の外層に主病巣が存在する。しかしながら、眼底写真や蛍光眼底造影はほぼ正常な所見を示す1)2)ことから、視神経疾患や頭蓋内疾患との鑑別が重要な網膜疾患とされてきた。
日本眼科学会:急性帯状潜在性網膜外層症(AZOOR)の診断ガイドライン (nichigan.or.jp)
以前はAZOORの確定診断に網膜電図(electroretinogram:ERG)や多局所ERGが必要であり、限られた施設でしか診断できなかった。しかし最近になり、光干渉断層計(optical coherence tomography:OCT)を用いてAZOORにおける網膜外層の構造異常を検出できることが分かり、一般の病院でも診断が可能な疾患になってきている。
↑こちらが日本眼科学会のHPに記載されていた急性帯状潜在性網膜外層症(AZOOR)の診断ガイドラインです。
これだけ読んでもよく分からないと思いますが、筆者がかかった眼科の先生が同じものを見せてくれたので一応載せておきました。
要するに眼底が正常であるにも関わらず、急激な視力低下や視野欠損などを起こす網膜外層の病気を急性帯状潜在性網膜外層症(AZOOR)というらしく、残念ながら眼科医の間でもまだ治療法や詳しい原因などが解っていないミステリアスな病気らしいのです。
AZOOR(アズール)になる原因は?
筆者の場合と同じように、AZOOR(アズール)を発症してしまう原因は眼科医にも現時点では解っていないようです。
何かのウイルス感染による原因や、自己免疫反応による影響が考えられているそうですが、詳しくは不明のままのようです。
筆者を担当した先生も「うーん…わからん…」と、頭を抱えていました(笑)
AZOOR(アズール)に治療法はない?
AZOOR(アズール)には現時点(記事執筆時点)では確立された治療法はなく、自然に改善する軽症のものも多いそう。
軽症の場合は経過観察、重症の場合はステロイドパルス療法などが行われることがあるが、効果は不明のようです。
AZOOR(アズール)は経過観察中に症状が回復する人もいる事はいるのですが、長期間にわたり視野欠損や症状に変化が無い人もいるようです。
ここらへんは運とか、自分の治癒能力とか、いろいろ絡んできそうですね…。
今までの経験上、私の場合は大抵良くない方のパーセンテージに入る事がほとんどですが…(笑)
AZOOR(アズール)発症したら視力はどうなるの?
ちなみにこれも筆者を担当した眼科医の先生から教えて頂いたのですが、AZOOR(アズール)の予後は以下のようになっているそうです。
- 発症半年以内に4分の3の人が症状が固定される
(要するにそれ以降良くも悪くもならない) - 全体の4分の1ほどの人が視力0.1以下になってしまう
- 全体の4分の1ほどの人は徐々に症状が改善する
- 海外の報告例よりも、日本人の場合は予後が良好な場合が多い
これだけ見るとほとんどの人が発症以前の目の状態には戻らないという事ですね…泣
AZOOR(アズール)で障害年金はでる?
ちなみにAZOOR(アズール)により仕事や日常生活を送る事が困難になった場合に障害年金は貰えるのでしょうか。
結論から申し上げますと【症状の程度により貰える場合がある】というのが解答になります。
そもそも障害年金とは何なのかについて、以下に日本年金機構のHPより解説を引用してまいりました。
障害年金は、病気やけがによって生活や仕事などが制限されるようになった場合に、現役世代の方も含めて受け取ることができる年金です。
障害年金には「障害基礎年金」「障害厚生年金」があり、病気やけがで初めて医師の診療を受けたときに国民年金に加入していた場合は「障害基礎年金」、厚生年金に加入していた場合は「障害厚生年金」が請求できます。
なお、障害厚生年金に該当する状態よりも軽い障害が残ったときは、障害手当金(一時金)を受け取ることができる制度があります。
また、障害年金を受け取るには、年金の納付状況などの条件が設けられています。障害基礎年金または障害厚生年金(障害等級1級・2級に限る)を受ける方は、国民年金保険料が免除されます(国民年金保険料の法定免除制度)。国民年金第1号被保険者の方は、障害基礎(厚生)年金の年金証書が届きましたら、市区役所または町村役場にご相談ください。
障害年金|日本年金機構 (nenkin.go.jp)
障害年金の説明で指している【病気やけが】というのは、病名や怪我の種類を定めておりません。
要するに病名などは関係なく、ほとんどの場合の病気や怪我が対象となるわけです。
しかしもちろんこれには厳格な審査があり、医師の診断書や社会保険労務士の協力なども必要となってくる事をご留意ください。
AZOOR(アズール)の場合は残存視機能が重要
ちなみに社会保険労務士さんに尋ねたところ、AZOOR(アズール)が原因で障害年金を申請するのであれば、残存視機能がどれほどなのかがなどが審査に影響するそうです。
もちろん日常生活を送るのが困難なほどの重症でないと障害年金の審査に通るのは難しいそうです。
しかしながらAZOOR(アズール)で障害年金が認定されたケースも実際にあるので、もしもAZOOR(アズール)で日常生活を送る事が困難であると感じている方は、社会保険労務士さんに相談だけでもしてみると良いかもしれません。
筆者の場合の症状を解説
さてここからは急性帯状潜在性網膜外層症(AZOOR)をある日突然発症してしまった筆者のアズールリポートをお送りいたします。
同じ症状に苦しむ方の励みになってくれれば嬉しいです。
発症時の状況
↑こちらの記事で詳しい状況などを解説しているので、当記事では要約だけお伝えできればと思います。
以下に当記事執筆時点での筆者のAZOOR(アズール)発症からの流れをざっくりと載せておきます。
息子の手足口病を貰い、経験した事のないほどの頭痛と喉の痛みと倦怠感に苦しむ
↓
手足口病発症から約10日後の朝、起きたら光視症を発症していた
↓
光視症発症から数時間後に視野欠損、夜から視界が歪みだす
↓
翌日から歩行困難なほどの視界の歪みと視野欠損
↓
黄斑円孔の症状と似ていたため眼科を受診
↓
AZOOR(アズール)と診断される
↓
徐々に症状が改善するが、軽い光視症と視界の歪みは残ったまま
AZOOR(アズール)発症から約1週間
正直言って眼科の受診時には発症時と比べるとだいぶAZOOR(アズール)の症状は改善しておりました。
といっても軽い光視症と視界歪みは残っているので、やはりAZOOR(アズール)発症以前のような目の状態では全然ないです。
ただ日常生活を送る分にはさほど支障はないかなといった感じで、これからまた悪化しない限りは、徐々にこの光がちらつく視界と歪んで見える世界に慣れていくのではないでしょうか。
ただ正直言って今の状態でも自転車や車の運転は怖いのでしたくないです。
あと暗い所の方が目が疲れない感じがあり、明るい画面を見たり太陽ギラギラの日中は眩しく感じてしまい目が疲れてしまいます。
発症してしまったからには慣れるしかない
このままの目の状態で一生生きていくかもしれませんが、まあ嘆いたところで発症してしまう以前には戻れないので、なんとかこの目に慣れていくしかないですね…(^^;)
筆者はトレーニングチームの代表も務めていますし、また筋トレ中心の日常になんとか戻っていくつもりでいるので、今後も積極的にリハビリというか、今のこの軽い光視症と歪んだ視界に慣れていこうと思っています(#^^#)
まあ失明したわけではないですし、正直言って黄斑円孔よりかは良いかなと思ってけっこうAZOOR(アズール)と診断された時はハッピーでした(笑)
黄斑円孔の手術後はうつぶせでしばらく生活しなくてはいけないし、もしも脳とかに腫瘍ができて視神経を圧迫してて…とかだった場合の方が辛かったと思うので、むしろAZOOR(アズール)で良かったというか、不幸中の幸いだったんじゃないかなと思っています。
人生少しでもポジティブに考えた方がハッピーですから、私はそう思って今後もトレーニングチームの発展成長、自身の肉体レベルの向上に努めていきたいと思っています。
AZOOR(アズール)まとめ
というわけで今回は突如発症してしまったAZOOR(アズール)という珍しい目の病気について記事を書いてみましたがいかがだったでしょうか。
情報が少なくて同じ症状に苦しむ方は不安でしょうし、少しでもそんな方たちの励みになれれば幸いです。
今後も筆者のAZOOR(アズール)の状態や経過報告を当ブログでしていけたらと思っているので、是非ブックマークよろしくお願いいたします。
YouTubeも一応低浮上ながらまだやってますよ(笑)
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